ぶどう栽培について

 

19世紀終わりから、生産者達はクオリティ重視の姿勢をとり、そのために必要な投資をするが、特にぶどう栽培においてより厳しい方法をとるようになる。

AOCシャトーヌフ・デュ・パップのワイン生産規定は決して生易しいものではなかった。1966年11月2日付けで制定された厳しい生産条件は1992年10月2日、続いて1993年3月26日に改定される。ここで特筆されるべきことはその条件内容が生産者たち自らによって提案される内容を重視していることにある。彼らは、高品質かつ個性を持ったワイン生産を保証することを目的に、例えば、手収穫での収穫を義務付け、十分熟していない、又は熟し具合にばらつきのある実は選果作業で排除していくなどを決めている。ドメーヌによっては、収穫人たちは2つの異なる色のついたバケツを持ち、収穫しながら選果作業をしているところも見られる。

その他の義務事項:収穫量は35hl/ha と制定、これはフランスでも最も低い数量のひとつである。それは剪定方法と栽培方法に起因する。そのほかにも手作業で行う多くの仕事が決められている。例えばブドウがしっかり熟すように、夏の間には余分なぶどうを摘み取ってしまう青摘み作業を行う。またぶどう畑の多くには雑草が生えている。これはぶどうと株間に生える雑草に水分やミネラル分の取り分を競合させることにより、1本の株になるぶどうの実の量や重さを減らし、アルコール度数を上げ、ぶどう内のポリフェノール成分を高めることが目的である。

またぶどう畑の栽培密度はとても低く、ヘクタールあたり3000-5000株が平均値である。前世紀、畑内を馬が耕作するために必要とされた間隔である。今日ではクオリティ保証にもなっている。ゴブレ方式で栽培される畑では、各株が最良の条件でのびのびと成長できるようにされている。

アルコール度数は最低でも12.50%とされている。